亀谷幼児体育研究所主宰|幼児体育の専門家が語る
私は長い間幼児体育に関わってきました。以前に比べて運動能力が育っていないのではないかと思える子が年々増えているように思います。
身体を動かすことによって脳が活性化することはよく知られておりますが、その際分泌されるドーパミンという物質がとても重要である事を知っている親御さんは少ないのではないでしょうか。
ドーパミンは楽しい活動をしているときに分泌される神経伝達物質です。ドーパミンは「やる気」や「集中力」に関わってきます。まさにストライダーはこのドーパミンの働きを促しているのです。
ある日、自宅近くの公園に行きました。そこにはボート池の上に築山のある親子で遊べる広場があります。散歩がてらその広場に行ったところ、何組かの父親と子どもたちがストライダーで遊んでいる姿を見ました。親子とも楽しそうにやっている姿が印象的でした。
すると小さな男の子がペタルがついている小さな自転車にまたがっています。「やってみな」というお父さんの声でその子は自転車をこぎ始めました。多少ふらふらしていましたが、上手にバランスを取りながら進んでいきました。
「2歳3か月で自転車デビューだ!」という声が聞こえてきました。それほどまでバランス能力を育てられ身のこなしがよくなるストライダーは子どもに大事な遊具だと思いました。
ストライダーは子ども一人で遊ぶことはできません。親と一緒に遊びますよね。そして親の笑顔と励ましで子どもはストライダーを楽しみます。何度も乗っていくうちに少しずつ上手になっていきます。
上手になっていくことは子ども自身にも分かりますから、さらに楽しんで遊べるようになるのです。楽しんでやればもっとやりたくなる、やればうまくなるというわけです。しかも、親の見守る中で遊ぶのですから、親子の好ましい関係を生み出していきます。親の愛情を感じている子どもは実はたくましく育つといわれています。
私は小さな子どもに何かを好きになってほしいと思っています。その中に運動も含めてほしいと思っています。なぜなら運動を楽しむことによって脳が活性化することが知られているからです。
自分が好きなものを楽しむ(自発的になる)ことが子どもを成長させるのです。子どもがやりたいと思っていることをやらせてください。そして手助けしてほしいという態度が見られたら、さりげなく援助してください。
ストライダーで身体を動かす事は脳を活性させドーパミンの働きを促します。ストライダーを楽しむことによって、世界の子どもが「やる気」や「集中力」を持った子に育ってほしいと私は願っています。
亀谷 正美
亀谷 正美
亀谷幼児体育研究所主宰
東京YMCA社会体育・保育専門学校
日本児童教育専門学校
HP亀谷幼児体育研究所